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Lesson-succulent plants

多肉植物  絶対枯らさない育て方

2022.5.23

多肉植物を枯らしてしまった事がある方、

“サボテンすら枯らしてしまう私はもう育てる資格がない”と思っている方、

グリーンを取り入れてみたいけど、何から始めようか迷っている方、

ちょっと変わった植物を育ててみたい方、

ぜひ、枯らさない方法を学んで育ててみませんか?

多肉質の葉や茎をもつ植物を、総称して多肉植物と呼びます。

そんな多肉植物の自生地は、海沿いの岩壁や乾燥帯と呼ばれる場所になります。

そこは普通の植物には過酷な環境なので、大きな木や草は育たなく、

日陰になる場所もないので日光がしっかり当たり、よく風が通ります。

そんな場所に自生するのが多肉植物です。

それを踏まえると、基本の育て方はこうなります。

 

ポイント1

多肉は外で育てましょう。

 

ポイント2

しっかり日光に当てましょう。

 

ポイント3

水やりは、毎日あげません。

土が中までしっかり乾いたらあげましょう。

 

ポイント4

風にしっかり当てましょう。

春 成長期の育て方

春は成長期と呼ばれます。成長スイッチが入って、大きくなったり増えたりします。

根が出やすい時なので、植え替え・挿し木・葉挿し等が簡単に出来るとても良い季節です。

日に日に成長したり子株が出てくる姿が見られるので、お世話が楽しい季節です。

 

【日当たり】

日光にしっかり当てます。一日中当てるととても丈夫な株になります。

 

 

【水やり】

土がしっかり乾いたら水をたっぷりあげます。しっかり乾いたかどうかは、竹串をさして確かめる方法が簡単で確実です。乾いた事を確認したら、鉢底から水がしっかり流れるまで、多めにあげましょう。水やりは、水分の他に養分や酸素を根に届ける役割も果たします。[乾いたらしっかりあげる]のサイクルを早くする事で、栄養分をこまめに吸いあげる事が出来、その結果ぐんぐん大きく成長していきます。

 

 

【植え替え】

鉢は葉がぴったりおさまる位の大きさがちょうど良いとされています。大きすぎる鉢は、乾くスピードが遅くなるので水やりのサイクルが遅くなります。そうすると成長スピードがゆっくりになったり、根が窒息して根腐れを起こしやすくなるためお勧めしません。

梅雨~夏 ちょっと辛い時期の育て方

夏は休眠期と呼ばれます。

夏型の品種でさえも、日本の真夏のジメジメした高温多湿は適していません。

気温が30°を超える様になると徐々に休眠期に入り、成長がとてもゆっくりになります。

とは言っても、水やりは必要になりますので、ポイントを押さえて育てていきましょう。

 

 

 

 

【日当たり】

日光は大切なのですが、強い日差しに長く当てると葉が焦げる現象【葉焼け】が起こりやすくなります。

なるべく午前中に日に当て、午後からは日陰になる場所がベストです。

葉焼けを起こしてしまった株は、一部が茶色く焦げた様になります。葉焼けが原因で枯れる事はない為、そのまま育て続けて良いです。ただ、一度焼けてしまった葉は元に戻らないので、葉焼けを防ぎたい場合は少し日光に当てる時間を短くするなどの工夫をしてみましょう。また、葉に水分が十分蓄えられた状態の株は、葉焼けしづらいです。水分を切りすぎないこともポイントになると思います。

 

 

 

 

【水やり】

水やりは、夕方になって日が落ちてきたらやりましょう。

気温が上昇する日中水やりして鉢の中の水分がたくさんある状態だと、非常に熱くなって根がダメージを受けます。枯れる原因になりますので、注意してください。

水やりの量ですが、たっぷりあげるとなかなか乾かないので、鉢の半分くらいまで湿るくらいの量がちょうど良いです。

葉に少しシワがよってきたり、張りがなくなったらすぐにあげましょう。

 

 

 

【植え替え】

夏は植え替えは控えましょう。

 

秋 成長期+紅葉の準備期間

秋も成長期です。暑さが少し和らいできた頃からまた成長のスイッチが入ります。

秋は成長と共に、紅葉の始まりでもあります。

緑色の多肉植物たちが、一斉に赤やピンク、黄色などに色づいてくる季節です。

綺麗な紅葉を目指してお世話していきましょう。

 

 

 

 

【日当たり】

日光にしっかり当てます。一日中当てるととても丈夫な株になります。更に綺麗に紅葉させる為にはしっかり日光に当てる事が必須条件になるため、しっかり日光に当たる場所にうつしてあげましょう。

 

 

【水やり】

土がしっかり乾いたら水をたっぷりあげます。春と同様の水やりをします。

 

 

【植え替え】

植え替えや挿し木・葉挿しが簡単に出来る季節です。

ただし、秋前半に済ませた方が早く成長します。冬の冷害に負けない株にするためにも、根をしっかり出しておきたいので、早めに済ませてしっかり水やりしながら育てましょう。

 

冬 紅葉真っ盛り 氷点下だけ気をつけて

冬は休眠期になり、根が出づらくあまり成長しない時期になります。最低気温が5度を下回る様になると、紅葉が更に進んでとても綺麗に色づいていきます。紅葉のポイントも確認してみましょう。

 

 

【日当たり】

秋から引き続き日光にしっかり当てます。一日中当てるととても丈夫な株になります。

綺麗に紅葉させる為にはしっかり日光に当てる事が必須条件です。色づきがはっきりとした綺麗な株になります。

 

【水やり】

根から水分が吸いづらくなるので、頻繁な水やりはしません。夏のように葉焼けする心配もありませんし、成長の為の水分も必要ありません。更に、水分が少ない株の方が形がキュッと締まってとても綺麗に紅葉します。葉の弾力がなくなるまで水やりを我慢し、あげる時は午前中にしましょう。

 

 

【植え替え】

休眠期なので植え替えはしません。挿し木・葉挿しもほとんど成長しないので春にやる事をおすすめします。

 

 

【凍害】

大寒波には注意が必要です。多肉植物は、気温が氷点下になると凍る品種がいくつかあり、凍るとそのまま枯れる場合もあります。特に徒長した株や、根がしっかり張っていない植え替えしたばかりの株は非常に寒さに弱いです。そして水やり直後は凍害が起こりやすいです。天気予報をチェックして、氷点下が続く日は夜間だけ家に取り込む、又は不織布などをかける事で解決します。

水やりをする時は、2〜3日は氷点下にならない日を選んでしましょう。

寒冷地にお住まいの方は、日当たりの良い窓辺で育てる方法もあります。多少徒長しても、春に仕立て直しをすればまた綺麗な株に戻ります。

特に弱い品種だけ一箇所に集めて、移動しやすくしておくと良いと思います。

[冬に弱い品種]アエオニウム属全般、カランコエ属全般、スプリングワンダー、ピアホップ、玉つづり、ブロウメアナ、ピーチプリデ、春萌、ロッティ、クラバツム、雅楽の舞、アロマティカス など

鉢同士をくっつけておしくらまんじゅう状態にすることも凍害予防になると思います。

あまり神経質になることはないので、「あ、寒くなりそうだな、不織布かけて寝ようかな」という感じで付き合うのが良いのではないでしょうか。不織布をかけた次の朝は、取り外してあげてください。
そして、かわいい紅葉の多肉植物を存分に楽しみましょう。

色々とポイントを書きましたが、①季節の変わり目に場所に注意し、②真冬の気温のチェックだけすれば、あとはほっといて大丈夫な植物だと思っています。

それよりも可愛くて楽しい多肉植物を愛でる事で、少しでもリラックスした日々を送れるような存在になってもらえればと願っています。