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Lesson-succulent plants
多肉植物とは何?ー水のお話ー
多肉植物とは何でしょうか。
①葉が分厚いものや茎が太いもの、根元が塊のようになっている植物。
②それらの部分に水分を貯めておく力のあるもの。
③そしてその水分を使って生きていく機能を持っているもの。
これらを合わせ持った植物が多肉植物です。
ベンケイソウ科、サボテン科、キク科、アロエ科などなど・・・たくさんの種類のうちの一部が多肉植物として存在しています。
葉が分厚いタイプの多肉
茎が太いタイプの多肉
根元が塊のようになるタイプの多肉
なぜそのような仕組みになっているのか気になりませんか?
それは、本来自生している場所に秘密があります。
主な多肉植物の原産国は、メキシコ・南アフリカなど。
そのあたりは乾燥帯の砂漠気候、ステップ気候であり、一年の約半分が乾季。降水量が極端に減り湿度が低い日が続きます。
その反対の雨季も、降水量は日本と比べてやや少なめ。それも梅雨のようなしとしと降る長雨ではなく、スコールと呼ばれる激しい雷雨と突風が吹きます。日本で言うゲリラ雷雨みたいなものでしょうか。とにかく滝のような土砂降りが突然降ってきてはすぐに止むのが特徴です。
そもそも雨が少ない乾燥帯に植物なんて生えないのでは。と思いませんか?
乾燥帯でも生きられる植物。自分の体内に水分を貯めて、その水分を少しずつ使って生きていく植物。
そうです!多肉植物はそんな過酷な環境に合わせて、特別な進化をした植物なのでした。
メキシコ ソノラ州 多肉植物の自生地のひとつ
話は逸れますが、子供が小学校で朝顔などを育てますよね。
『毎日お水をあげましょう』と習って、夏休み前にせっせと家へ持ち帰ってきます。
観察日記の宿題が出たのは良いのですが、旅行へ行ってしまうと毎日お水があげられず、日記を書く頃にはもう枯れてしまったり。(我が家はそうでした…)
花の水やりは毎日絶対に必須である!ということがよく分かった観察日記となりました。
話を戻しまして、多肉植物はというと、しばらくお水をあげなくても元気に生きているんです。体内の水分を使いながら。
そんな健気に生きている多肉植物の水やりのタイミングですが、
日本人が砂漠の雨を忠実に再現するなんて出来ませんので、ここは多肉植物をよく観察して見極める技を身に付けましょう。
水分をたっぷり蓄えてピンと張っていた葉っぱが、だんだんと元気が無くなってシワが入ってきます。
弾力がなくなってきて柔らかくなってきたかな、
ひとまわり小さくなったかなと感じた頃が水やりのタイミングです。
土砂降りのスコールをイメージして、
ジョーロなど使って、これでもかとたっぷりお水をあげましょう。
またプクプクとお水を蓄えた元気な姿を見せてくれますよ。
その変化が楽しみで、水やりの日が待ち遠しくなるはず。
メキシコ・ソノラ州の景色を思い浮かべながら、お世話していってくださいね!